静けさが、わたしを迎えた
飛行機を降りた瞬間
奄美の空気は
まるで別の星のものみたいだった。
湿度も、風のにおいも
日差しの質さえも。
そこに「東京での自分」は
存在できない気がして、
自然と深く息を吸っていた。
私は旅行に行くと
必ず一番にその土地の氏神様に
お参りに行く。
(たとえ目的地を通り過ぎるとしても。)
神様も俗人的らしく、
自分の自宅に人が来て
挨拶もないのは気分が良くないだろう…
と思って。
ということで
まず向かったのは、高千穂神社。
ご祭神は高千穂皇神と十社大明神。
武神、農産業、厄払い、縁結び、
そして交通安全の神として広く信仰されている。
ちなみに
奄美大島名瀬市街地で
御朱印ある神社は高千穂神社のみ。

「ご挨拶だけでも…」って
軽い気持ちだったのに
静けさと張り詰めたような神気に
身体の奥がヒヤリと反応した。
境内に立つと
言葉じゃなく
「空気そのもの」が問いかけてくる。
「あなた、本当に”戻る”覚悟はあるの?」
そんな風に聞かれているような
妙な圧と温かさ。
怖いわけじゃない。
でも、自分をごまかせない場って
こういう場所なんだなって思った。
次に向かったのは大熊龍王神社。

ここは龍神に出会える神社として
ひそかに有名なところ。
ご祭神は市杵島姫命と弁財天で
ご利益は縁結び・安産や福徳。
住宅街のはずれに
ひっそりと佇んでいて
思わず「ここ…?」って
声に出てしまった。

でも、鳥居をくぐった瞬間に
足がビリビリする感覚があった。
静かで、派手さはなく
こじんまりとしているのに
ものすごく強い力を感じた。
ここで撮影した写真・動画には
不思議なオーブやレイラインが
綺麗に写っていた。
そのまま早めにホテルへ。
チェックインしてお部屋に入った瞬間、
疲れが溶けていくような感覚があった。
何かを「見る」とか「こなす」とか
そんな目的なんて一切なかった。
ただ、ベッドに横になって
窓の外から聞こえる虫の声と静けさに身を浸した。
この日は
アクティブではなかったけれど
「この島に歓迎されている」
って感じた、不思議な一日だった。
誰かに話しかけられたわけでもない。
サインが見えたわけでもない。
でも、空気そのものが
わたしに寄り添ってきてくれて…
何年ぶりかに
「独りでも安心できる」
という感覚を思い出した。
次回は
マテリヤの滝で起きた魂の再起動と
ホノホシ海岸での浄化について。
この旅の中で
もっとも大きな変化が始まった場所へ
向かう話を書きます。



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